JR東日本と言えば、利益至上主義なのか何なのか知りませんが、とにかく顧客を軽視する姿勢が目立つ体質だなと個人的には強く感じていますが、今回取り上げる「駅の時計撤去」のお話なんかはまさにその姿勢がくっきりと表れている事例だなと思います。
駅を利用する人は、そのほとんどが時間を気にします。いま何時何分で次の電車は何時何分だろう、少なからず時間を確認したいハズです。電光掲示板で電車の時間を確認して、いま何分だからホームまで少し急がないといけないのか、まだ余裕があるからトイレに寄れたりするのか、時間を気にしないハズがありません。
いまどきみんなスマホを持っているから各々で時間を確認できる、だから経費削減のために駅から時計を撤去する。なんていう考えは、なにひとつ利用者目線で物事を考えていない(=顧客を軽視している)んだなと言う以外の何物でもありません。
たしかに、スマホで時間は確認できるかもしれません。でも、ポケットやバッグにしまっているスマホを取り出して画面に目を向けて時間を確認するという一連の行動をとることが、あの利用客でごった返している中でどれだけ面倒か。もしかしたら、スマホを取り出す際に落とし物をしてしまうかもしれません。画面に目を向けるときに足を止めることで、後続の人に迷惑が掛かり変なトラブルに発展するかもしれません。そういったリスクを顧客に投げた訳です。利用客の立場になって考えるなんてことは1ミリも感じられません。
もし電光掲示板の並びに時計が設置されていれば、次の電車の時間を確認するのと同時に今の時間を確認できるので、そんな事態にならずに済みます。今まで当たり前のように行えていたことが、JR東日本の経費削減のあおりを受けて行えなくなってしまい、一方的に不便を強いられる訳ですね。たかが時計かもしれませんが、駅という場所において時間は本当に大切なので、そんな中で時計を取っ払ってしまうというのはサービス品質の低下そのものです。電車の遅延が日常茶飯事のJR東日本的には、時間なんて大した問題じゃないという考えなのか、時計を撤去したところでどうせ客足(=売上)が減ることにはならないから知ったことかという考えでしょうか。
実際そうなんでしょうね、サービス品質を下げたところで利用客が激減することはない、移動の足として使わざるを得ない状況があるので、サービス品質、経費、その他諸々を天秤にかけて方針を決めてるのかなと思います。利益第一ということであればきっと間違った方針ではないんだと思います。でも、サービス品質を下げていることは紛れもない事実ですので、その部分で文句を言われることは仕方ないことですし、自分たちが利用客にとってどのようなことをしたのかという事実はしっかり受け止めてほしいと思います。